平成14年6月定例会(葵政友会・代表質問)
野村まこと(眞実)の質問の全文です。(岡田市長と関係部長の答弁はもう少しお待ち下さい)
○須能昭一議長「06番・野村まこと(眞実)君」
●質問
●序文・私は野村眞実でございます。平成14年第2 回水戸市議会定例会に当たり,トップバッターを務めることになり,改めて責任の重さを痛感しているところです。平成11年4月に2期目の審判を受けてこの 場に登壇させて頂いて以来,早いもので丸3年が過ぎました。特にこの1年は水戸市議会の変革の歴史として,大きな1ページを記すこととなる,痛みをともな う試練の年でもありましたが,一応の成果をみたものと考えるところであります。今回を含めて任期中4回のみの登壇となりました。それだけに,1回1回を,悔いのないよう,そして使命を新たにし,ただいまから葵政友会を代表しての質問に入らせていただきます。
●まず最初の質問ですが,市民福祉の向上を基本とした5水総の策定へ向けた取り組みについてという通告をさせていただきました。
第5次総合計画については既に平成12年の6月の定例会で市民参加の観点で,和田市政による水戸市第2次総合計画と佐川市政による第3次総合計画,更には 岡田市長を中心とする現執行部による第4次総合計画の,それぞれにおける市民アンケートの調査などの策定手法の比較と,人口や市域などの想定と実態の乖離 についての考察を含めた質問をさせていただいております。そして行政において,まちづくりのバイブルとしている総合計画の重要性を踏まえたとき,諸施策の執行における見直しの必要性と,5水総の策定を視野に入れた展開が必要であると指摘させて頂いたわけですが,それだけに,いよいよ策定に着手するにあたり,3水総や4水総策定時の学習効果を生かした慎重な取り組みがカギとなるわけであります。 そこで1点目の質間は総合計画の位置付けについてであります。私は策定段階において将来への夢乗せ的な要素があるものならば,後の諸施策の推進などの行政運営においてもそのことをしっかり認識していなければならず,折り返しの中間時点で必ず見直すよう,当初から位置付けておく必要がある,と考えるわけで,それを忘れて,絶対的なバイブルとして扱うのであれば,策定時における10ヵ年の予測をかなりシビアなものにする必要があるということを申し上げたいわけであります。そこで,どのように位置付けようとしているのか、岡田市長の見解をお伺い致します。
2点目は,策定へ向けた構想についての質問ですが@人口の想定A経済の展望B産業構造C市町村合併等を含む規模D都市像をどのように位置付けどのような都市にしようとしているのか伺います。
3点目は策定の基本的な考え方についての質問ですが,私はまず時代の趨勢を見据えた基本的な理念を構築し、それに基く基本構想を策定し、既存の4水総からの脱却による思い切ったグランドデザインをプランすべきと考えますが、@たとえば博物館などの4水総に位置付けられながら具現化されてない施設については必要性からなる優先順位の表れ,ともとれるわけなので,基本的にはゼロからの検討とすべきで,またコミニティーセンターや児童館などの位置付けのなかった施設や施策も,費用対効果を踏まえたうえで積極的に取り入れるべきと考えますが,それらの扱いとA4水総に基く中心市街地活性化基本計画や環境基本計画や青少年基本計画などの既にある種々の基本計画との整合性をどの程度重視するつもりのか、見解を伺います。 4点目は総合計画と教育部門との関係に関する質問です。
森内閣の際の最重要課題が男女平等参画であり教育改革であったこと,そしてそれらが時代の要請であることは既にご承知の通りです。我が会派の常井会長の言 葉によれば,設立当初の教育委員は公選により選ばれていて,独立機関としての首長に対する予算要求権があったとのことです。私も策定にあたっては市長部局の企画や財政主導ではなく,教育委員会の意思を十分に尊重反映させるべきと考える一人です。また現在策定中の学校給食基本計画や教育施設整備計画のなかで学校給食のあり方の方向が教育的な見地から単独調理校方式でまとまりつつあることは,かねがね学校給食の意義と問題点等について議会でも取り上げてきた一人として歓迎し評価するところですが,単独の方が良いことは分かりきっているのになぜ給食基本計画の中に明確に位置付け発表しないのかが,どうも理解できないのであります。
そもそも13年度内に策定の予定であった計画が遅れているだけに,財政上の目算が立てられないからなのでは,と推察するわけですが,どのみち国庫補助のみで出来るわけではなく市も相当な負担を行なわなければならないのであるから,費用対効果を考えたとき厨房棟は学校本体建物の構造と同じ鉄筋コンクリート造りで計画するのではなく,軽量鉄骨プレハブ建物にしキューピクルを設置しないですむようにするなどしてコストを抑え,単市の事業として1日も早く事業化することの方が重要で,検討の余地ありと考えるところです。
そのためにも,教育委員会の方向を踏まえ,基本計画が発表できるよう早急に協議を行い,5水総にしっかり反映させるべきと考えるが、それぞれの計画に対する岡田市長の見解を伺います。
5点目は策定へ向けた具体的計画の概要についての質問ですが,3水総や4水総策定の際の準備段階と比較すると全体に遅れているように思えるのですが,@庁内のワーキンググループ等の立ち上げによる取り組みAシンポジウムの開催等による市民意識の啓発策B市民アンケート等の実施による市民の意向調査C委員の公募制導入等による抜本的な見直し等を含めた総合企画審議会の開催、などの具体的行程と進捗状況をお伺い致します。
●企画行政について
先行きの不透明感が拭い去れず長引く厳しい経済情勢の影響もあり相変わらず暗い話題が多い中での、好評であった日本女性会議2001みとの開催に続き、 ワールドカップにちなんだコスタリカと水戸ホーリーホックの親善試合、目前に迫った全国高校総体の開催、また芸術館を核とした青年会議所や商工会議所等の 連携のもとでの自主事業カフェイン水戸の計画、更には2004日本青年会議所の全国大会の開催等の相当規模のイベントの開催は、水戸市民に希望を持たせ、 元気な水戸へと導いてくれる明るい材料であることは今さら言うまでもありません。
●@何れのイベントも都市間競争の時代背景の中での関係者の並々ならぬ努力の賜物であり、市民に及ぼす活性化等の効果は絶大なものと考えるところでありますが,その効果を有効に生かすことを考えたとき,今の行政の受け皿や取り組みについても再考すべきと考えますが,それらのイベント考察と見解を伺います。Aまた効果を踏まえたとき、規則や条例等による更なる公的な支援策の制度化が必要であると考えますが,市長の見解をお伺い致します。 ●水戸市にはいろいろな分野における数々の先達がおります。また無名ではありますが数々の記録を保持している市民や団体サークルやグループも存在しています。過日,各界各層で活躍されている方々の集まる会合の場でお会いした方々と水戸の活性化とはとの論議に花が咲きましたが,結論は市民一人一人が自分の行き方に自信を持つことにあるのでは?ということになりました。
たまたまそこにいた人達の中に,水戸誕生会という会の役員の方がおられ昭和40年以来,清々粛々と会員相互に誕生を祝う会を500回も続けておられ,昨年 は記念誌を発行されたとのことでありました。元気に生き抜き年を重ねることを讃えあう会を続けておられるエネルギーに敬服させられたところであります。世 界のギネスに登録したら等と,色々な方々が話しに加わりしているうちに,かなり以前ではあるけれど水戸市には水戸のギネスというような記録をファイルし表 彰するという制度が存在していたがいつのまにか消えてしまったとのとの話になり,ふたたび驚かされたのです。
その後も何人かの方々に水戸のギネスの話しをしてみたところ大変好評で,ぜひ復活して欲しい,岡田市長なら新しい形で復活させてくれるに違いないとの意見が大方の意見でした。どんなものかといえば老 若男女を問わずジャンルも問わず,水戸市民の個人またはサークル等のグループの誰もが,自分にしかないものや特技など自称ナンバーワンに限らずオンリーワ ンなら何でも登録でき,ある一定の数が集まったらばジャンルごとの専門家等による評価を加え,ものによっては市民の集い等で表彰するなどし,それらのファ イルは常に公表しているというものです。制度を作り出すことにより,市民の間での話題となり,それぞれの関係が広がり多面的に展開される可能性があるのです。
社会経済情勢が不透明な中での超少子高齢化の時代の中で,いま求められているのは,誰もが自分らしさを失わず心ゆたかに生きられる社会であり,即ち,ものの豊かさより市民一人一人の肉体的,精神的健康な社会なのです。
A水戸のギネス・目指そうオンリーワンというような形で記録の保存と表彰制度を創設することは,岡田市長が先頭に立ち,生涯学習都市宣言をしている水戸市の,市民自らが学ぼうとする生涯学習意欲の啓発にもつながるわけですので,制度化へ向けて前向きに取り組むべきと考えますが岡田市長の見解を伺います。
●元気な高齢社会のための福祉政策について
高齢者の福祉政策については初当選して以来,介護保険が創設されたこともあり重点課題として位置付け,どちらかというとハンディキャップの大きいものを中 心に,数々の提案や質問をしてきました。しかしながら健康保険料や介護保険料などの社会保障費が増大の一途をたどる今日の状況下では,トータル的なコスト感覚に基づく行政運営が必要となってくる分けで,特に予防のための諸施策が重要課題として必要となってくることは今さら申し上げるまでもないことです。高齢になり体のどこにも何の故障もない人なんて殆どいないわけですが,残された機能をいかに大切にしながら元気でい続けられるかがポイントで,そのための支援も行政の大きな役割なのです。そこで質問ですが,
@老人福祉センターの必要性からなる設置要望についての質問は平成11年の12月の定例会でも具体的に申し上げており,高齢者の社会参加や生きがいと介護予防対策として重要な施設であることを認識しており,引き続き第4次総合計画や新高齢者保健福祉計画に位置付け,対応して参りたい。と答弁を頂いておりますが,その割には両計画のどこにどのように位置付けたのか分かりませんが,遅々として進んでいないのが現状で す。介護保険制度の導入に従い,老人福祉センターの施設整備の国の補助が打ち切られたからといって,設置の市民要望は根強いものがあり、そのもたらす効果 も計り知れないものがあることは今さら言うまでもないことで,市長も承知されているところです。4水総は残り2年となり実施計画のローリングも行なわない 方針のようですがこの際、議会で採択した請願や市民懇談会等の意見を踏まえ、取りあえず4水総の積み残しの1ヶ所のみでも早急に設置し,あとは5水総にしっかりと位置付けるべきと考えますが,市長の見解を伺います。
A市内には161の高齢者クラブがありそれぞれ役員の皆さまのご努力により運営されておりますが,高齢化の伸展にともない役員のなり手も少なく,年々その運営が大変になってきており,長年続けてきた高齢者クラブを解散せざるを得ないような事態になり解散してしまったところが出てきているのが実情のようです。また、新規の設立も殆ど見られない状況にあるようですが、健康であるための大きな存在でもあるので、聞き取りやアンケート調査等を通し,会の効果的効率的な運営のマニュアル化による指導や支援をしたり,行事内容の吟味やサゼスチョンをしたり,新規クラブの創設支援をしたりと,更なる積極的な支援策を講ずべきと考えますが,市長の見解をお伺い致します。
●市民生活の安全策について
市民生活の安全策についてという通告をいたしましたが,水戸駅と赤塚駅の治安維持のための交番の設置とそれに関連した防犯に関する質問で,既に平成10年3月と11年の3月に関連した質問し答弁を頂いておりますが,その後の進捗と新たな提案についての質問であります。
@水戸駅の南口周辺については,駅ロータリーに放置された車両の中に死体が遺棄されてい たという事件が発生したり,また不審車両へ少女が連れこまれ,深夜長時間にわたってひき回されるなどという事件が多発し,平成10年1月に多くの市民の要 望に応える形で仮設の臨時交番が設置され,環境が改善されてきたのは記憶に新しいところです。交番に警察官の人が常駐していることによりかなりの犯罪の抑 制効果がありましたが,南口開発の進捗にともない仮設交番が撤去されているため,その後はパトカーによる迅速な対応でカバーされているようですが,実際に 交番がないため,数々の犯罪を誘発する場となっているのではと心配する声もあり,議会でも幾度か取り上げられてまいりましたが未だ解決を見ていないのが実 情です。進みつつある水戸駅南口開発の中に早急に位置付け,設置することにより市民生活の安全が確保され1日もはやく市民が安心できるよう強く求めるところです。
また,赤塚地区においても駅を中心とした各種の開発計画の進捗による都市化に伴い,風紀や治安の低下が懸念されるため,赤塚駅の北口に設置を要望したのですが,既に計画が進んでおり計画段階で位置づけることが不可能であったため,南口土地区画整理事業の中で,計画段階から位置付けるべきと要望し,関係機関と協議するとの答弁を頂いておりましたが,ともどもその後の進捗をお伺い致します。
A次は防犯カメラの設置についての質問です。水戸駅のペデストリアンデッキの上が余 り雰囲気のよくない学生や青少年のたまり場となっていて,公然とタバコをくわえながらたむろしていたり,金品の受け渡しをしていたりと,さながら一時の東 京の繁華街並みの状況にあり,注意を促したくとも不安が先立ち見てみないふりをせざるを得ないので何とかならないものか?との苦情が寄せられております。 また,2ヶ月位前ですが赤塚駅の南口のエレベーターのスイッチが金属の板とともに壊され持ち 去られてしまい高齢の方や障害のある人たちが不便していたことがありました。赤塚駅は防犯カメラが設置してありましたが,位置が低いため裏返しにされて映 らないようにしてから壊すという悪質極まりないものでした。東京の渋谷の駅前や原宿の表参道付近や,最近では新宿の歌舞伎町に高所超遠視防犯カメラを設置することにより環境が大きく改善され犯罪の未然防止に大きな効果が上げられていることが報道されておりましたが,特に水戸駅と赤塚駅は水戸の玄関口であり水戸の顔でもあるわけですから,カメラの設置は急務であり,この際,東京など既に設置している他市の例を参考にしながら早急に設置すべきと考えますが、岡田市長の見解をお伺いいたします。以上で,第1回の質問を終わります。答弁によりましてば再度の質問をさせていただきますので,簡潔明瞭な誠意ある御答弁をお願いいたします。ありがとうございました。 ○議長(須能昭一君)市長.岡田広君。〔市長岡田広君登壇〕○市長(岡田広君)
●答弁
葵政友会を代表されましての野村議員の御質間にお答えをいたします。 ○議長(須能昭一君)市長,岡田広君。〔市長岡田広君登壇〕○市長(岡田広君)葵政友会を代表されましての野村議員の御質問にお答えいたします。初めに,総合計画の位置づけについてでございますが,総 合計画は,長期的,総合的な視点に立ち,時代の課題や市民の要望を的確にとらえながら,まちづくりの方向性や基本的な施策を定めるものであり,計画的な行 政運営の指針となるとともに,市民が主体的かつ積極的に行政に参画し,都市づくりを進めていく上での社会活動全般の指針となるものと考えております。第5 次総合計画の期間は平成16年度からの10年間と考えておりますが,社会経済情勢等の長期予測には不確実性が内在することから,それらの大きな変化に対応 できる計画の中間見直しの方策も含め, 計画を策定してまいりたいと考えております。次に,人口や経済等の基本的指標につきましては,大きく変化している社会経済情勢や開発の動向などを踏まえ,県都として,また北関東における地方中核都市としての拠点性,中枢性など,総合的な視点に立って,今後十分検討を行い,議会での論議をいただきながら設定してまいりたいと考えております。まちづくりの基本的な考え方といたしましては,「市 民主体の都市づくり」の理念のもと,人づくりを進めるとともに,都市のにぎわいや魅力を創出し,美しい自然と豊かな歴史の中で,人が生き生きと交流する 「活気とやすらぎのあるまち・水戸」の創造を目指すものであり,市民に夢と希望を与えることのできる計画としてまいりたいと考えております。また,行政区域や人口,経済等の基本的な指標は,総合計画の根幹をなすものとなるため,合併による市域の変更が生じた場合には,その時点での見直しが必要となるものであり,現時点での合併による変化を含めた計画の策定は困難であると考えております。また,第4次総合計画の未達成事業や個別の基本計画等に位置づけた事業につきましては,達成状況や課題,問題点などを精査し,施策の継続や見直しについて十分に検討を行い,新たな計画に反映させてまいりたいと考えております。次に,教育分野における施設整備や学校給食のあり方など,教育施策につきましては,教育委員会の意思や市民の皆様の意向等を十分把握し,各種施策との調和を図りながら計画に盛り込んでまいりたいと考えております。計画策定のスケジュールと進捗状況についてで ございますが,昨年度,約1万人を対象に市民意向調査を実施し,約56%の回答を得たところであり,その結果,高齢者・障害者福祉,雇用対策,総合医療対 策,生活道路の整備等の施策や生涯学習,環境問題等の主要課題への対応策などが,今後優先すべき施策として挙げられております。今後は,庁内組織としてワーキンググループを設置した上で,市民の皆様の意向を十分に反映させながら,素案を作成し,議員御指摘の委員の公募制を導入した絵合企画審議会を開催してまいります。あわせて,策定過程における情報の提供やインターネット等による市民提案の募集など,多様な市民参加の手法を取り入れながら,市民との協働による計画づくりに努め,平成15年度末の計画策定を目指してまいります。
次に,企画行政についてお答えいたします。
まず,イベントにつきましては,昨年開催されました日本女性会議2001みとにおきまして,全国から3,326人の参加をいただき,また,先月開催されましたコスタリカ親善交流試合におきまして1万1.074人の入場者を得て,いずれも市民との協働により大成功をおさめたものと思っております。今年の8月に本県で開催される全国高校総体におきましても,県発表によりますと,延べ約50万人の方々が来県するとされており,これに伴う県内の経済波及効果は606億円に及ぶとされております。 本市におきましては,ソフトテニス,弓道,フェンシングの3競技大会を開催することから,延べ約4万6,000人の観客が訪れると見込まれております。このようなイベントの開催は,県内外から訪れる多くの方々が,宿泊施設,交通機関,飲食店などを利用することによる大きな経済効果やボランティア活動の活性化に加え,本市の知名度向上,イメージアップが図られる機会となり,人と人との交流を創出するなど,にぎわいのあるまちづくりの実現に向けた有効な方策の一つであると考えております。今後,各種イベントをより効果的に実施するため,市民と行政が一体となって,さらなるホスピタリティーの醸成に努めるとともに,各種支援策等について検討してまいります。 次に,水戸のギネスブックのような形での記録の保存と表彰制度の創設についての 御質問についてお答えいたします。議員御指摘のように,本市では,以前に,明るい話題で市民の皆さん同士が対話,触れ合いを深めていただくことを目的に, 「ギネスに挑戦・水戸のナンバーワン」制度を設け,17粗18人を認定いたしましたが,継続的な応募がなかったために,1回限りで終わってしまった経緯が ございます。したがいまして,今後,コミュニティ活動の促進や生涯学習意欲の増進に寄与できる新たな制度を設けていくためには,制度の継続性や推進組織のあり方など,さまざまな視点から検討を進めてまいる必要があると考えております。 次に,元気な高齢社会のための福祉政策についてお答えいたします。老人福祉センターの整備促進に つきましては,現在,6施設を設置運営しているところであります。高齢化が進展する中で,高齢者の社会参加や生きがいと介護予防対策として,また,高齢者 クラブの活動拠点として重要な施設であると認識しております。厳しい財政状況ではありますが,本年度に新高齢者保健福祉計画の見直しを進めてまいりますの で,建設を求める請顧の議会採択や,市民懇談会での市民からの強い設置要望も踏まえ,議員御指摘のように,高齢者のコミュニティ的要素を盛り込んだ老人福 祉センターの整備に向け努力してまいります。 次に,本市の高齢者クラブについてでありますが,会 員の豊富な経験や知識を生かして,地域社会での奉仕活動や触れ合い活動などを行っております。また,高齢者クラブ連合会においては,研修活動や環境美化, 芸能,娯楽などの各種行事を通年にわたり実施しているところであります。しかしながら,近年は会員の高齢化が進むなど,解散するクラブも出ている状況もご ざいますので,今後とも,会報の各公民館での配布,広報「みと」ヘの活動状況の紹介や会員募集記事の掲載,個別の高齢者クラブに対する事業情報の提供など により,元気な高齢者が生きがいを持って健やかに生活できる活動として,積極的な支援に努めてまいりたいと考えております。
次に.市民生活の安全策についてお答えいたします。初めに,水戸駅南口地区及び赤塚駅南口地区においての交番設置についてでございますが,当地区は人が多く集まる拠点地区であり,治安悪化や風紀の乱れが懸念されるため,本市としましても,市民生活の安全確保の観点から,その必要性を十分認識しております。このため,赤塚駅南口につきましては,市が進めている土地区画整理事業地内において交番用地の確保を行うこととしており,現在,平成15年度の供用開始に向け,茨城県警察本部において実施設計を進めているところであります。また,水戸駅南口についても,警察本部とともに立地選定作業を進めているところでありますが,警察本部としては,水戸駅南口における防犯効果を図るため拠点性の高い交番として整備を図る予定とうかがっており,引き続き,関係機関と協議を進める等早期実現に努めてまいります。 次に,防犯カメラの設置についてお答えいたします。 昨年における市内の犯罪発生件数は7,990件と過去最悪を記録し,一昨年の発生件数を1,065件も上回り,犯罪の増加が目立っております。本市におき ましても,交通機関の中心となる水戸駅,赤塚駅の整備が進む中,朝タの通勤,通学の時間帯は混雑をきわめております。このような状況の中,防犯カメラの設 置は,犯罪の未然防止,予防,事件・事故発生時の被害者の救護,目撃者の確保等,極めて有効なものであると言われており,現在,松本市と武蔵野市で設置されております。 しかしながら,プライバシーの保護等の問題と深く関わりを持つものであり,その運用を初め,データの管理,取り扱いに十分な配慮が必要であると言われてお ります。したがいまして,設置につきましては,今後,関係機関と慎重な協議をしてまいりたいと考えております。以上です。
○議長(須能昭一君)教育長,吉田仁君。〔教育長 吉囲仁君登壇〕○教育長(吉田仁君)野村議員の代表質問のうち,全国高校総体の支援策についてお答えします。全国高校総体は,本年8月1日から県内31市町村を会場に28競技が開催されますが,そのうち,本市では,ソフトテニス,弓道,フェンシングの3競技を開催します。大会開催まで残すところ45日と迫りましたが, 現在,水戸市実行委員会では,全国から訪れる選手,監督等を迎えるに当たり,大会運営を初め,宿泊施設の確保や輸送・警備等の体制に万全を期しております。市内高校生によるl人1役活動も受け入れ体制が整備され, 「盛り上げよう」,「迎えよう」,「支えよう」のスローガンのもと,手づくり記念品やエリアマップの制作を初め,昨年の開催県であります熊本から贈られた 友情の花の種を,現在,生徒たちの手によって大事に育てていることなど,主体的にl人1役活動を展開しています。同様に,市内の小中学校においても,花の 育成のほか,全国の都道府県代表選手,監督に対し,1校1県応援活動として,3競技会場にメッセージボードを掲げる制作に取り粗んでいるところです。ま た,本市で開催する全国高校総体は,高校生はもとより,市民のスポ一ツに対する意識の高揚並びに生涯スポーツの一層の促進を図る好機と位置づけ,広く市民 のスポーツに対する意欲と関心を高める機会としてとらえています。 特にフェンシング競技については, 競技人口の拡大を図る目的から,平成13年4月に水戸市スポーツ少年団に加盟し,現在,小中学生へ,身近なスポ一ツとして普及,振興に努めているところで す。今後,市民の皆様には,高校生最大のスポーツの祭典を,より一層の理解と関心を深めていただけるよう,7月1日に市内各世帯ヘ,本市開催3競技を紹介 するリーフレットを配布してまいります。また,約3,700名の選手,監督を初め,全国から訪れる皆さんを,高校生はもとより,市民一人一人がもてなしの 心でお迎えし,水戸に来てよかったと思われるよう,あらゆる機会を通して啓発活動に努めてまいります。
○議長(須能昭一君)6番,野村まこと(眞実)君。〔6番 野村まこと(眞実)君登壇〕06番(野村まこと(眞実)君) ただいま非常に前向きな御答弁をいただいて,ありがとうございます。要望をここでちょっと申し上げておきたいと思うんですが,1点は,インターハイの大変すばらしいl人1役活動ということで準備を進めておられるというお話でございましたが,その割に,まだ本当に40数日しかない割に,市民の間に浸透してないという実情を踏まえたときに,ぜひl人1役のボランティア募集でもするような形で,一般市民の方にも1人1役を担っていただくような呼びかけをして,盛り上げにこぎつけていただきたいというふうに思うところであります。また,赤塚駅あるいは水戸駅玄関口の交番の問題にあわせて質問申し上げました防犯カメラの設置についてで ありますけれども,プライバシーの保護ということが,御答弁の中に慎重にならざるを得ない理由として挙げられておりましたけれども,これは公開して,公に オープンにしない限りプライバシーの保護に抵触することはないんではなかろうかというふうに思うわけで,むしろ犯罪を未然に防止するという意味で,早急にそのプライバシーの保護なるものを乗り越えて,関係機関と調整をしながら設置へ向けて取り組んでいただくよう強くお願いを申し上げまして,要望といたします。ありがとうございました。